バコード事情米国編

今度はバーコードに関する情報です。
 私もバーコードリーダというのは高額なものだと思っていましたが、最近はものすごく「無料」にまでなりました。しかも携帯電話とは違って契約料とかそういうのではありません。でも実際には原価はあるわけで、色々なビジネスモデルを考えているようです。ところがこれもマニア達の手でいろいろ発展しています。
ここではまず始まった北米の状況を書いています。
バーコードリーダ米国事情
米国 ・米国事情はCueCat!!
 先のページのように番号自体は良い発想なのですが「短くて無機質」か「長くて多少意味がある」かという選択はどちらもあまり良いものではありません。そもそも一覧性は雑誌などの方が有利です。「興味のありなし」だって瞬間的に判断できます。だからメディアMixで「あちゃら」さんのように雑誌+インターネットナンバーというのは自然です。しかし、一歩進めると、TVのようにGコードを読ませてジャンプというのもありだと思いますし、多くのユーザはその方が便利です。そういうURLのGコード化(?)みたいな発想をしていた矢先、米国でCueCatというバーコードペンが無料で配布されているのを知りました。昨年(2000年)の9月に開始され、以下は10月のNewsの抜粋です。

 ダラスの新興企業である米デジタル・コンバージェンス社と、同社の『キューキャット』(CueCat)の場合はちょっと違う。同社は、この製品がハッカーたちに乗っ取られることを、ビジネスチャンスとして捉えようとしているのだ。デジタル・コンバージェンス社は、今までのところ、約100万台のスキャナーを無料で配布した。予定では、今年末までに1000万台、2001年末までに5000万台を配布するという。
 しかし、デジタル・コンバージェンス社のデイビスCTOは、ハッカーたちのプロジェクトに対しては、複雑な感情を抱いていると述べた。このスキャナーの機能を役立つ方法に伸ばしてくれるハッカーと協力してやっていきたいと考える一方で、スキャナーに基づいた製品やサービスを提供する試みに関しては批判的なのだ。
「スキャナーを提供したからといって、われわれの技術を使って、われわれが不利になるビジネスを始める権利を与えたことにはならない」と、デイビスCTO。「われわれの方では、このスキャナーの使い道を考えてあるのだ」
 実際、同社は常に、機能を追加する計画を立てているとデイビスCTOは述べた。十分な数のキューキャットが配布された段階で、買い物機能や、荷物の追跡を行なう機能を追加する計画などだ。
 「われわれが検討していることは、現在非常にたくさんある」
 デイビスCTOによれば、キューキャット1台は約10ドル。同社は、資金として集めた1億9000万ドルのかなりの部分を、キューキャットの無償配布のために使うことになるという。

 というのを見ました。ビジネスモデルは今ひとつわかりませんでしたが、100万台のスキャナの無料配布というのは魅力的です。しかし残念なことに日本からの申し込みはできないみたいです。(TT)
 まあ、話がそれたついでに...そのNewsから...

 9月はじめの提供開始から数日のうちに、ハッカーたちは、キューキャットをこじ開け、メーリングリストを作り、リナックス用ドライバーデコーダーを作成し、いくつかのアプリケーションを作りはじめた。
 議論を呼んでいるキューキャットのID番号を無効にする方法を考え出したハッカー、マイケル・ガスリック氏は、デジタル・コンバージェンス社はハッカーと手を組むべきだと述べた。ハッカーたちの助けがなければ、キューキャットは消え去る運命にあると同氏は言う。
 「スキャナーを提供したからといって、われわれの技術を使って、われわれが不利になるビジネスを始める権利を与えたことにはならない」と、デイビスCTO。「われわれの方では、このスキャナーの使い道を考えてあるのだ」
【出展】
バーコード読取り装置をハッキング(上)バーコード読取り装置をハッキング(下)
結構面白い記事です。
CueCat ・CueCatの紹介
 最初、上に書いていることの意味がよくわかりませんでした。ハッキングと言ってもバーコドリーダのハッキングってのがわかりませんし、IDというのもピンと来ません。
 そうこうしていると友人が1本Getしました。すごい!!CueCatの先端はこれです。
 
で実物はペンなんですが、その先が猫の格好です。(ライオン風ですけど...)Mouseに対してCatなんでしょうか?
取り付けはキボードとの二股といえばいいのでしょうか?PCとキボードケーブルの間に入れます。だから電源もなしですね。もう1つTVとSoundBoardをつなぐケーブルも入っています。(デモCDを見るとわかるらしいのですが、英語力もないし借り物なので省略)
 そうなるとキーの代わりなので手当たり次第に読んでみます。品物のバーコードなどは殆ど全部読めます。キーの代わりというだけあって中にデコーダがあるらしくキーコードで入ってきます。ところがこれが番号ではありません。ASCIIコードの羅列といいますか、つまりは暗号なんです。そこでやっと意味がわかりました。
このデータは
・暗号化処理されている(つまり用途を限らせようとしている。アプリで決まる。)
・IDコードが装置ごとに異なる(つまり個人を特定しようとしている。)
というものです。データは「ID−データ種−データ」というフォーマットを暗号化して送ってくるようです。IDがあるのは多分買い物などで個人を特定するためだと思います。これを解読してしまうと個人IDがわかるばかりか、CueCatはただのバーコードになってしまいます。つまり配布者の意図とは全然違う目的で使うことが可能です。本物のバコードリーダとして...。そうなると$10のバーコードリーダが無料配布されていることになるわけで世にも恐ろしい...のか結構な話なのか...。(^^!
 というので先の記事になるのですが、実際Linuxのドライバが開示されそのデコーダまで開示されています。こうなるとDVDのDecessと一緒で転載されてもう止まらないのではないかと思います。
 このサイトはそれをご紹介するのが目的ではないので割愛しますが、米国では既にそういう状態であるというお話でした。
宿題
宿題 ・????
 ここはあまりないですね。デコーダを書くとなんかゴタゴタがありそうですし...。
 CueCatのリーダはかなり優秀でいろんなものが読めました。Code39、JAN、EAN、NW7、Code128...などは通ります。優秀です。
 これが日本で出回るかどうかはわかりませんが、日本でも同様の動きがあります。では日本編を読んでください。