空を見上げて
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オーディオ考

オーディオというのはちょっとオカルト的な話が多い。
科学的でないというより証明が難しいのだろう。
証明できないからと言って非科学的でもない場合も多い。つまり証明できなくても差異が存在する場合もある。

原因としては
1.測定だけではわからない
 測定で優劣がつけば、もっと簡単に市場淘汰されるだろう
2.結果を定量的に示せない
 スピーカの周波数特性はまだいいほうだが、それでも似ていても同じ音ではない。
 それを表現するのに「艶やかな」みたいな文学表現になってしまって、一般的に結果を共有できない。
3.再現できない
 自作だとそうなってしまうが、メーカ品でも部屋や設置で変わるので再現できない。
音量ですら変わってしまう。
 ネットで音を聞いても再現装置が違うので再現できない
4.個人の好みで結果評価される
 1つの音に対する反応が一定しない。聞く音楽もそうだし、求める音も微妙に異なる。正解があるようで微妙にずれている。
 比較論(「AよりBが好きだ」など。)はできるが、膨大なものをすべてぶれない基準で比較するのは困難。
みたいに思う。

 反面、多くの人が良いと認めるものは存在する。100%ではないにしろ、例えば80%が良いと感じるものは存在する。
 基本的にオーディオマニアは経験が多いほど「自分が理想する音」を正確に持っているように思う。但し、それも音楽の嗜好傾向が年齢とともに変化するように変化するかもしれない。
 つまりは正解が存在するようで完全な正解はなく、そこが面白いのかもしれない。

 とどのつまりは「自己主張」みたいなものが、個人のオーディオの方向を大きく左右していて、そういう意味で自分なりのオーディオ考を時々書いてみることにした。
 それも時間とともに変化するかもしれないが...。

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フルデジタルアンプ(3)

なんか、組み立て時間より、ケースで動作しないのを追跡した時間の方が長かったような気がする。
最初はハンダを疑って、再度ハンダ付けし、結線を見直すこと数回。
テスターチェック...
はずすと動作するし、最初のようにネジを緩めても動作はする。

まあ、この話はともかくとして...

完成した。

なんだか中華アンプみたいだ。
で聞いてみた。
スピーカはヴェロダインなので、そこそこの音はするし低音も出る。

印象としては
・クリア
 とにかくスッキリしている。こういう音を味気ないと思うかピュアと思うかはあるが、透明感はある。
・軽い
 低音も出ているには出ているがあっさりしているというか重たくはない。
ネットではスカスカとあったが、重みは確かにない。
 まあいやな出方をするわけでもない。
総じて空気みたいに透明で軽い感じがする。
好き嫌いは分かれるかもしれないが、そう嫌いな音ではない。

よくも悪くも「あっさりした音」で解像度はある。
ただ物足りないと感じる場合もあるような音。
丁度、上品な塩むすびみたいなもので、聞いていても疲れない感じはするが、物足りなさも感じる。
BGMとしてはいいような気がする。
入力をiPODにしたみたい気持ちもあるにはあるが、多分大きくは変化しいなだろう。
今までのアンプの音とはちょっと違っていて、そういう意味では新鮮。
スピーカで音は激変したが、アンプでも結構違うことがあることを感じた。
TIのデジタルアンプ(D級)ともまた違う。
大迫力を求める人には向いていないが、ゆったりと聞くにはいいアンプかもしれない。
でもヴェロダインでこの程度の低音はちょっと...という気もする。(ヴェロダインはどんなアンプでも盛大に低音が出る。出過ぎるのでダクトにスポンジを入れているぐらい出る。)
スピーカは選ぶのかもしれないし、それで評価が変わるような気がする。

電源は純正かどうかわからないが、推奨の19Vのものを買った。12Vでも動作はするらしい。

一言で言うと「蒸留水を飲んだような感じ」かもしれない。
(飲んだことはないけど。)
名水がそうであるように、多少の不純物というかミネラルがあると味わいも出るような気がする。

その後、どうせならというのでタイムドメインのエクリプススピーカにつないでみた。
まあ低音はますます希薄になり...蒸留水の純度がますますあがり...。
あまりピュアなのもどうなのかな?と思うが、色づけの多いアンプとは好みがわかれると思う。
そもそもアンプも低歪がいいかといえばそうでもなく、それが「味わい」ということらしい。ノイズが少ないのと解像度が高いのは凄いのだが。

ボリュームはラステームと同じくボリュームをADしてとっているようだが、表示を見る限りではめまぐるしく動くということはない。なのでゲインはそれなりに安定しているのではないかと思う。
ここはAVRなりのソフトで解決できるのでラステームでも解決したかもしれない。

TIのこのChipはバスブーストできたようだし、AVRのソースを公開してくれると有難いのだが。
そういう代物ではないのかしら?

お勧めかといえばやはり人によるような気がする。
わりとクセがなくクリアなので聞きやすいといえばそうだが物足りなく感じる向きもあるような気がする。

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フルデジタルアンプ(2)

デジタルの割りに(デジタルだから?)修正が効かないのは気になるが、とにかく聞いてみることにした。

早速組上げてみる。
パネル配線だけだし、穴あけはしなくていいので、自作するのに比べると極楽だ。
スピーカと電源の線材は取り付け前につけておかないと、ストッパを貼るとPt板がはずれなくなる。
実体配線図もあって、慣れていれば2時間かからないかもしれない。
細かいハンダもない。

フルデジタルなのでアナログ入力がない。
しょうがないので自作のUSBトランスポータを引っ張り出した。
これはmp3やwav(これが大変だった)が再生できる。アナログ出力もある。
メモリプレヤーで、今ならiPod+オンキョーのトランスポートがいいのかと。

実はここまではサクサクと行った。
ところが...この後が問題。

ケースを閉めると動かない。(TT)
これで結構悩んでしまった。
(上のものはネジがちゃんと締まっていない状態。締めると動かなくなる。)

追っていくと、FGのPinを間違えていた。(TT)
ネジを締めると、それがFGに落ちてショートする。

なんとも情けない話だが全然疑わなかったこともあって、原因判明まで数時間かかってしまった。
組上げ時間より長かったかも。(TT)
まあなまじ動くと余計に...。

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フルデジタルアンプ(1)

しばらく間があいたが、伯耆さんから頼まれて真空管アンプを作成した。

まあ、こちらは本題とは関係ないが、なんだか懐かしい世界を見たように思う。
それはともかく、真空管とは対極にあるフルデジタルアンプを体験したくなった。

フルデジタルという意味ではラステームのRSDA302Pなどを思い浮かべる。
http://www.rasteme.co.jp/product/audio/rsda302/p/rsda302p.html
最初はこれにしようと思ったのだが、どうもボリュームのADが誤動作するらしいという話があった。
http://fixerhpa.web.fc2.com/rsda302p/index.htm
など。

そうこうしていたらデジットから
TAS5709フルデジタルオーディオパワーアンプ
が出た。今はケースまで売っている。
http://202.218.43.246/shop/g/gB1R412/
アンプ+ケースでも価格は安いが、そんなに変わらない価格である。

評判を見るとすごく褒めてある場合もあれば低音が軽いという話もある。
こちらはトーンコントロールが全くないので後はスピーカ勝負。

・アナログ入力がない
 フルデジタルなので美しいともいえるが、別売りを買わないとアナログ音源が使えない。
・バスなどの音質制御がない
 TIのChipにはバスブーストがあるはずだが、それもない。潔いというべきか。

価格が僅差なので迷ってしまう。
こちらはKitになっていてケースも販売されているので作成の手間はさほどでもなさそうだ。
TIのD級は幾つか作ったが、D級の中では良い部類に思う。トライパスより好きだったりする。

散々迷ったあげく(目的もなく)買ってみることにした。
もう興味としかいえないが、そこが趣味というか...。

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