せっかくできたので、USBトランスポートを検討する。
まずはVS1003からVS1053にしてみたくなる。
その前にちゃんと仕様を考えておくことにする。
I2SのDACもないではないがマイナーな気がする。
やはりここはS/PDIF変換だろうか?
それを前提に検討する。
まずVS1053b は12.288MHzがマスターになっている。
これだと12.288MHz/256fs=48KHzサンプリング標準のChipにつなぐことになる。
こういう書き方もいけないのだが。
ところがCDなどは44.1KHzなので、Chipでも周波数を限定していて11.2896MHzを想定しているものが多い。選択できても、せいぜいが、44.1KHz*384fs=16.9344MHzとか。
そういう理由かどうかわからないが、SDでトランスポートをやっている人は48KHzサンプリングしていた。内部のオーバーサンプリングを嫌ったのだろうか?
ただ、CDは44.1KHzサンプリングだし、サンプリングそのものは、その方(44.1KHz)が自然に思う。どこでオーバーサンプルしても同じような気がするが。
実際にVS1003ではちゃんと鳴るのでVS1053でも同じだろうから、気になるのはI2Sだけだ。
では、CDで44.1KHzサンプリングの場合、I2Sはどう出すのか?ということだ。
推定すると(違っているかもしれないが)
・VS1053はI2SのMCLKを出しているがこれは、データシートを読む限りでは12.288MHzに固定されているようだ。送出レートは48K,96K,192Kから選択できる。
仮に48Kに指定したとする。(レジスタ設定でできる)
・44.1KHzはオーバーサンプリングされて48KHzデータとして出力される!!(多分)
これは多分、どんなサンプリングレートだろうが何だろうが、そうなるのではないかと思う。
というのもWebで以下の記事を見つけた。VSのChip元なので間違いないだろう。
(これは日本でSDトランスポートを製作されている人の掲示板の記載)
A support staff of VLSI company pointed out our misunderstanding.
The frequency of the clock injected to VS1053b just confines the sampling rate of I2S LRCLK output.
12.288 MHz -> 48KHz, 11.2896 MHz -> 44.1KHz
Contrarily, even in the case of 12.288 MHz clock, VS1053b can accept 8,16,32,44,1,48KHz WAV files. The chip converts sampling rate (up-samples) automatically and internally.
Hence, our transport can handle WAV files of all the frequencies listed above.
まあ、音に対して、こういうオーバーサンプリングの影響があるかどうかは不明点もあるが、それはこの際よしとすることにする。
すると例えばSPDIF変換でCS8406を使うと、48KサンプリングのS/PIFデータになるはず。
S/PDIFはSyncによって同期するはずなので44.1Kでも48KHzでもいいというか。
それにVS1053が48KHz固定なら余計やりやすいような気がする。
と考えているうちに...
なんでトランスポートなのだろう?と思い始めた。(^^!
まあ、それもいいにはいいのだが、いっそI2SのままD級アンプに入れたらどうかと。
以前エレキジャックのD級アンプで、そういうのが販売されていたらしいが、今は無い。(TT)
これはI2Sがあったというわけではなく、内部に存在していたので改造でつけるという。
そういう意味なら、D級では幾つかあるかもしれない。
探してみると、まあ他にもありそうだし。
そうなるとUSBメモリからアナログを介さないフルデジタルアンプになる。(^^)
USBメモリ->I2S->D級アンプ
になる。
USBメモリ->I2S->S/PDIF->高級DAC->高級アンプ
には負けるか...。価格では勝つだろうが。
しかし、最近のD級は優秀で、そう悪くないと思っている。駆動力もある。高級アンプとの差も僅少のような。
むしろスピーカの影響が膨大なような。
余計なアナログがないとすると、
「USBメモリ->I2S->D級アンプ」
はとってもいいのかも。