ナチュラルダクトスピーカ(5)
作り方はともかく、「なぜ低音が出るのか?」は正直良くわからない。(TT)
まず普通にバスレフにしたらf=140Hzだし、4/5を塞いでも65Hzだし、標準のバスレフには適わないはず。
容積からするとそうなのだが、このエンクロージャは2つ大きな特徴がある。
1)ダクトの体積がかなり大きい
開口面積も長さも長い
2)プラダンを使っている
4/5は塞がれ、1/5が開放して使われる
というのは一般には見かけない。
一番目立つ、プラダンダクトは単純に整流作用だけではないようだ。
思うに、
・中音に対してエンクロージャは小さく(というか抵抗をもって)見え
・低音に対してはエンクロージャは大きく(少ない抵抗)見え
るようなことになるのではないだろうか?
(高音は多分あまり関係ないかもしれない)
例えば(FE83の場合で)いい加減な計算で
・プラダンを通らない(プラダンが邪魔をする)周波数にとっては容積は1Lもない
このときエンクロージャの共振周波数は500Hz。
逆に考えると500Hz以上の周波数にとっては容積は1Lに見えその背圧を受ける
10KHz以上の高域はともかく、500Hz付近にとってみれば結構な抵抗になる
・次にプラダンを通る(プラダンが邪魔をしない)周波数にとっては容積は2L
大きなダクトの分が加算される。
140Hz以上500Hz以下の周波数にとっては容積は2Lに見えその背圧を受ける
・最後にポート周波数(何も邪魔をしない)にとっては容積は無限大
そばに物を置かないので。
65Hz以上140Hz以下は背圧は受けない
なので65-140Hz>140Hz-500Hz>500Hzみたいになり重低音に寄ったバランスになるとか。
(もっとアナログ的な連続だろうが。)
もしプラダンに(空気振動の)周波数抵抗というかそういうものがあるのなら、そういうのもうなずけるのだが。
この論法なら、
・プラダンの体積で500Hzが
・エンクロージャの体積で140Hzが
・ポート開口面積で65Hzが
それぞれ調整できることになる。
それだと設計も割と簡単な気がするが。
翻って考えると、この仮説が正しいとするとこのエンクロージャの特徴は
・プラダンの体積で500Hz以降(ある程度以下)がある程度減衰できる
ということに尽きるような。
つまり低音(500Hz以下)>中音(500Hz以上)になるわけで。(高音は一緒のような。)
って想像だらけだし、やっぱ作ってみるしかないかも。
でも測定してもわからないのかも。
それよりは
・特定のスピーカを20cm程度離して測定する
・プラダンを20cmの部分に入れて測定する
方がいいのかな?
もし後者で中音が減衰するのであれば、プラダンで「周波数可変体積スピーカ」になるのだが。
作ってから考えた方がいいのかな?悩ましい。
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