自作エンクロージャ(1)
今までやってきたことと自分の感想。
・製作にあたって重要なこと
【具体的な理想を持つ】
まず、一番大事なのは「自分が好みと思う音の理想」を知っていることだと思う。
聞く音楽ジャンルやアーチストにもよるだろうし、ちゃんとリスニングしたいのか?BGMでもいいのか?にもよる。
【設置環境を考える】
また設置環境なども大事で、専用の部屋があるのならともかく、そうでないのなら「どこに置くのか?」「ニアフィールドなのか?」「大きさの制限?」などが条件としてついてくる。
【試聴環境を考える】
さらには「音量をあげられるのか?」という話もある。例えば隣家に近接した部屋だとやはり音量はほどほどになるだろう。
また、自分だけが聞くのか?家族も聞くのか?場所は特定できるのか?というものも重要だと思う。
・市販か自作か?
万能選手にしたいのなら、市販のものがそういう思想だと思うので気に入ったものを買ったほうが安全だと思う。予算もはっきりしているし、失敗は比較的少なく「お店で聞いた場合」と「自宅で聞いた場合」の違いだけを意識するといい。
その上で、自宅の設置環境をいろいろ変えたりすれば、その中で良いやり方を探せると思う。
もし「自分だけの音でいいので、安価に望みの音にしたい」のであれば自作なのだが
1)選択肢が多いが特定が難しい
そもそも、どのエンクロージャ方式がどういう音がするのか知っていないといけないが、これがなかなか難しいと思う。
次にスピーカユニットも同じで、「どのユニットがどういう音がするのか?」も大変だと思う。これもエンクロージャでガラリと変わる。
2)DIYが好きで時間がとれる
これは大事な条件だと思う。結構時間がかかる。
もっとも自分もそうだが、実験だけを簡易的(ダンボールとか)でやって、「これかな?」というやり方もあるにはあるし、塩ビ管やボイド管やペットボトルの製作例もある。ただ、それでも時間はかかる。
3)失敗しても気にしない
このあたりから性格によるし何をもって「失敗」というか?にもよる。理想が高い場合(往々にしてそうだと思うが)結構失望したりすることが多い。70点とれればよいほうだと思う。
ただ自作なので、(あまり大掛かりなのは無理だが)改造などは可能で、後は努力で満足度はあげられるし、再製作の場合でも例えばスピーカユニットは流用できる。
とどのつまり自作は自由度も大きいが危険も大きい。
ただ安全に作れるものもある。例えばメーカの推奨箱があればそれのようにするとか、製作の本が出ているので、それを真似て作れば失敗も少ないように思う。Kitもあるので、それを改造するのも面白い。
少なくともユニットの特性を計算して作ってある。ただ、これはセミカスタムで、カスタムではない。つまりメーカなり作者なりが「理想とする音(ある範囲までは同じだと思うが)」に近づいているが、自分の好みかどうかは別問題だと思う。そういう場合でもスピーカユニットの乗せ換えで結構音は変わるし楽しめるし、メーカ品よりは自由度が高い。
結果的にはそのあたりを楽しめる人が自作向きだと思う。価格からすれば確かに市販より安くはできるが、市販よりよくなる保証はない。
しかし、そのあたりが楽しいように感じる。またDIYも、音だけではない満足感があるし、何より世界で1つという感じがいい。(^^)
ここまでは精神論に近いが、案外大事に思う。
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