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USBトランスポート(39)

ArmadilloをPS AUDIO のPWTもどきにするお話の続き。

一応、リモコンもついたので伯耆さんに送ってみる。
伯耆さんはCDトランスポートにしたいようなので、そちらを優先すればよかったが、そのままmp3モードが1番目にしてしまった。(^^!
まあプログラムを入れ替えすれば、そこは変わるので、後でも可能だし。
そもそも良い音とは限らないわけで。

この場合は出力はS/PDIFで純粋にデジタルtoデジタルになる。
そういう意味での音の劣化というのはないのだが、アナログっぽいのは時間軸である。
いわゆるジッタなのだが、これはデータシートを読むとどうも水晶クロックからPLL(アナログ)で生成される。
USBオーディオというのも種類があって、今はTI(BB)のものを使ったが、他のものでは固定周波数もある。48kHzのもあるが、これはオーバーサンプロングがかかるのだろう。
CDに限っていれば44.1kHzであるが、これはどうも半端みたいで、クロックはPLL生成になる。

今回の場合、DACは外側にあって別段USB内蔵のものを使う必要はない。
よくセルフパワーvsバスパワーでバスパワーは面白くないとされるが、これはDACを使えばそうなるだろう。
しかしPLLもアナログ回路なので、やはり安定しているに越したことはない。
内部回路を見ると、バスパワーの+5Vから内部の3.3Vを生成して、それが電源になっているらしい。

今回採用したPCM2706以外にもPCM2704やPCM2702などもKitとしては存在している。
大雑把にまとめると以下のような感じ。

・PCM2706:ツール工房
 このChipはI2Sが出せる。なのでそれなりに遊べると思う。
 但しデジタル出力とI2Sはどちらか1つを選ぶことになる。
このKitはどちらかと言えばバスパワー型になっている。実は主要部分は切り離して3.3vのセルフパワーにもできるが、3本ほどジャンパが必要になる。その点は惜しいと思う。
 Chipそのものは、PSELでセルフパワーにできるのだが、「Vccp、Vccl,Vccr」の3本はこれで入力になってしまうためここにも3.3Vが必要。ここでジャンパが飛ぶ。
 このKitはデジタル出力も外部Pinに出ているので、それをつけるのは割と簡単である。但しトランシーバは3.3vが良い。
 PLLはVbus(5v)から作成されたVdd(3.3v)で動くみたいなので、Vddにコンデンサを入れるのが次善の策。それでも物足りない場合は、セルフパワー改造になる。
 出力はPCM2706そのままで、コンデンサ(330u)でデカップリングされている。
 そのままヘッドホンも聞ける。出力としては十分な印象だがLine入力として物足りない向きもあるかもしれない。
 Kitと書いたが基板そのものは完成品でハンダの必要はない。その場合、USB->ヘッドホン(ライン出力)と思えばケースのない完成品である。
・PCM2704:Vics
 このChipはPCM2706からI2Sを取り去ったような感じ。元々がファミリーらしく、同じデーターシートだったりする。
 このKitもどちらかと言えばバスパワー型になっている。Webでは主要部分を切り離して、セルフパワーにしている例も見られる。上のKitの場合はジャンパで済むが、この場合はパターンカットも必要になる。ここはちょっと大変であるが、Kitなので、組み上げ前にやってしまうみたいである。
 もう1つは、デジタル出力pinが出ていないようだ。まあこれはなくてもChipにはあるのでジャンパ1本で出すことはできる。ただ0.65mmってのは結構面倒だと思う。
 出力はPCM2704の後ろにOPA2340がついているようだ。これの音質もあって、交換している記事もある。もう1つはOPA2340がヘッドホンドライブできないことだ。Line出力のレベルは下がるが、外した例もある。このあたりの改造はまだ楽そうに見える。
 アンプの能力がよければ、OPA2340は要らないのかも。
・PCM2704:共立電子(デジット)
 上の2社は宅配だと送料が¥1000以上かかるのに対して、ここは¥380と安いので僅差ならこちらの方が安かったりする。上の2社もメール便にしてくれるといいのに。
 このKitはセルフパワー型になっている。そのせいかどうかわからないが、どうもVbusまわりの配線がおかしな感じがする。Webでもそんな記事を見た。
 修正されているという情報もあるが、回路図を見たらそのままだった。改造はやはりパターンカットになるのでちょっと大変。
 カップリングコンデンサの0.1uも確かに小さい。まあここは改造は簡単そうだ。
 専用の電源もあって、そろえればそれなりの価格になる。
 バスパワー型への改造もできないことはないし、セルフパワーと見せかけて実はVbusから3.3v作成なというのもできそうに思うが、インターフェイスの配線がどうも気になる。上の記事であっているような。
 セルフパワーだと3.3Vでアナログとデジタルの2種、後のアンプ用に+-6V(以上)の電源が必要になる。ちょっと面倒。

・PCM2704:Mi-Take
 こちらはバスパワー専用。出力バッファはないが、同軸出力などがついている。
バスパワー&デジタル出力にフォーカスしていて、わかりやすい。
また、ヤフオク出品みたいで、即決でないのならちょっと安いのかも。送料もメール便対応なのか安い。
 セルフパワーにせずに、デジタル出力に割り切ればこれもまたいいような。

結局、「バスパワー」にするか「セルパワー」にするか決めないと、場合によって...みたいなものはないようだ。どのみち改造するのならツール工房のPCM2706が一番楽なのかもしれない。
もしセルパワーにこだわるのなら、共立のKitは捨てがたいのだが、インタ-フェイス部分がまともなら...と思ってしまう。
いずれにしても、LineOutの出力は低いみたいで、そのあたりを期待するとやはりセルフパワー&プリアンプが無難なのだが、PCM2706で音量MAXだと、まあそこそこは出力が出てきた。(オーディオテクニカよりは遥かによかった。)

他にもCM102AというChipがあり、デジタル出力も出ている。音もよいらしい。
割と安めのものについているらしいのだが...。共立電子で@500だったりするし、外付けも少ない。
ラトックからKitも出ていてケースが無料なのだが、本体が¥14,500だったりする。
しかし、これ周波数が48KHzの固定になっているらしい。
そこがどうも...。

まあ、他にもUSBオーディオのKitはあるけど、本質からするとPLLの安定性だと思う。
DACを期待する向きもあるかもしれないが、すると共立電子あたりがいいのだろう。
PCM2706は1度使ったしなあ~。
玄箱もオーディオテクニカのから変えたいし。(出力が偉く低いので。)
PCM2706は結構出力が出たというか。ってDACを期待しないはずが...。

by   at 09:00
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