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フルレンジか3wayか?

安易にスピーカの自作を勧めてしまったが、そもそも「じゃあどんなものを作るのか?」は最初は全くわからないように思う。

一般的な構成としては
・フルレンジ1発
・2wayなり3wayなり
という構成が考えられる。

個人的には「フルレンジ1発」をお勧めしたい。せいぜいが、足りない高音を補う2wayまでが無難に思う。
理由は単純でネットワークを入れると
・ネットワーク設計が難しい
 実際にスピーカを複数つけると周波数特性は改善するが、「つながり」が問題になる。
 もしある一定の音量で聞いている場合はある程度はつながるが、例えば「今日は小さめで流そう」と考えると不自然に感じる場合がある。これはスピーカそのものの能率が異なるためでアッティネータで調整はされある程度以下にはなるが、連続性はやはり失われる。
 同じく、どこまで気にするか?はあるが定位も複数だと甘くなる。(点音源から遠くなるため。)
・ネットワークでロスが出る
 オーディオでは(これまたどこまで気にするか?だが)部品を足せばその分劣化する。
 つまりネットワークに採用する部品で音は劣化する。なのでそこそこのグレードになるが、そう安価なものではない。
となる。

反面、フルレンジ1発というものにすると
・口径はせいぜい16cmまでになる
 それ以上になると低音は出るが高音が出ないため2way以上になる
・小口径だと低音が出ない
 一般的には低音は小口径では出ない方向になる
というデメリットがある。
ただ個人的はフルレンジ1発は「まとまりがよく」「自然な音」がする。
また自作派でもエンクロージャはいろいろ工夫するが、圧倒的にフルレンジ1発の人が多い。
一方メーカのものは2wayなり3wayが多い。
ユニットを変えながら膨大な実験をできればともかく、自作するのであればフルレンジ1発の方が失敗は少ないと思う。

結果的には、8cm~16cm程度のフルレンジのユニットが無難といえる。

もし物足りなくて補うにしても、積極的に継ぎ足すのではなく「足りない部分だけ補う」ようなやり方の方が自然で失敗がない。

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