空を見上げて
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abo-xの測定(その1)

迷っていたが、結局はデータは測定ミスも含めて公開することにする。

なんでその1かと言うとその2以上があるから...になる。
で、その1がなぜ失敗かというと...
・マイクの線がずれたものがある。(TT)
 後で気がついた。片付けた後で...。
・スピーカを床に直接置いた
 これはまずかった。abo-xはダクトが下なので結構床反射の影響を受ける。
 日本間で座って聞くにしても何か台はいると思う。

で結果であるが
・スピーカ部分

3KHz部分で-10dbの落ち込みがあるが、これはどうもマイクがずれたのではないかと思われる。m(__)m
頭の中でフラットに持ち上げてほしい。(^^!
測定はスピーカの近傍にマイクをつけるのでメーカの特性とかなり類似したものが出てくる。
aboさんも言っていたように10KHzからはダラ下がり。松下電器 T10P45A6 の特性のようだ。

・ダクト部分

低音(200Hz以下)がすごく出ているのがわかる。
300Hzあたりに定在波が観測され、ちょっと気になる。
高音側が予想より出ている。ダクト音は細かい定在波によってスピーカの波形より荒れてしまう。そのため「荒い音」に聞こえることが多い。
話は違うが、ダイムドメインはこれを嫌ってさらにエンクロージャの振動も嫌ってスピーカだけを浮かせるような構造にしている。なので直接音は殆ど上の「スピーカ近傍」が聞こえていて「クリア」な印象を受ける。反面、味付けがないので物足りなさもあるかもしれない。
測定は、これも上と同じようにダクト近傍で測定した。
なのでこの2つは床の影響が少ない。(ダクトは多少はあるかもしれない。)

近傍測定は音量をあげなくても結構綺麗に測定できる。音量が大きいとマイクが飽和して割れの原因になる。

・試聴部分

これが実際に聞いている場所の周波数。
測定は試聴位置(スピーカから1.5-2mぐらい離れた場所)で行う。
上はモノラルというか片側のスピーカの近傍で採取するが、これは2つのスピーカを鳴らして測定する。
まあ流儀はいろいろあるようだが、自分は高さも試聴位置にしている。
注意してほしいのだが、そうやると音源とマイクに角度を持つ。45度ぐらいだと思う。
そうやると、高音は直進性が強いため減衰する。角度が0度であれば減衰は少ない。
30度ぐらいの角度をつけると5KHz以上は10dbほど下がって「当たり前」という感じ。
そもそも無響室でももっていればともかく、一般の部屋だと反射吸収は盛大に発生して、多分再現なんて無理だろう。
なので、他の人のデータと比べても意味はないかもしれない。
それと音源からこうも離れると、周囲の音の影響が出てくる。エアコンなどは消すが、それでも鳥も鳴くし風の音もする。足音でも入る。裸足でもカーペットがあっても振動がはいってくる。(^^!
大音量でやればSNはあがるが、そもそも「聞いている音」でないと面白くない。なのでこの場合は小さなDCアンプを入れている。
ついでにFFTで対数なので高域は時間をかけないと低下して測定される。でも時間をかけると生活音の危険性も高い。(犬が鳴いたとか。)

測定の説明はそのぐらいにしておいて...
以下はaboさんに送った自分のメール

・スピーカ付近.jpg
 これはスピーカユニットの特性が出てきます。
つまり松下電器 T10P45A6 10cm 6Ω/35wの特性です。
低音)
 低音ですが恐らくf0は予想通り85-100Hzにあるユニットと思われます。恐らく素としてはそれ以下はダラ下がりだと思いますが、50Hz-60Hzにかけて持ち上がるのはエンクロージャの影響だと思われます。
*10cmのユニットとしてですが、低音は優秀だと思います。
中音)
 ここなのですが3KHzを超えたあたりで急に10dbほど下がります。9KHzまでは伸びています。
*これは測定ミス

・ダクト付近.jpg
 これはどちらかといえばエンクロージャの特性が出てきます。
 ダクトなので低音中心になります。
 これが驚異的です。やはり50Hzまで出ています。そこからダラ下がりします。(自分の耳も捨てたものではなかったです。というか人間の耳が一番良い測定器かもしれません。)
 また懸念される50Hz-90Hzの区間でのディップは見受けられず、これも優秀な設計だと思います。(無理して共振を下げると「谷」ができて曲によって不自然になります。)ダクトそのものは200Hz強程度までで、後はエンクロージャ内の音が出ているものと思われます。

・試聴位置.jpg
 これが実際に聞いている場合の特性です。
注意してほしいのは聞いている位置はスピーカから2m以上は離れています。なので、周囲の音も振動も盛大に入ってきます。エアコンなどは消しますが、完全な静寂ではありません。特に近傍の音に敏感になり、振動などはすぐに伝わるので60Hz以下はあまり信用できません。
 全体的に見て、波形としてはダクト付近に非常に似ているので、ダクト音のほうの影響を強く聴いていることになります。なので低音は低くまで聞こえています。反面、ただでさえ弱めの中高音はさらに弱く聞こえています。
 バランス的には聴感と同じく低音が大きすぎるのでダクト音は-5dbぐらいしたほうがよさそうに思いました。

 但し、条件として今は床に直接置いたので余計に床からダクト音が反射して増幅され
てしまっていると思います。なので試聴位置にあわせたスタンドをつけてもう1度測定したほうがいいと思います。音もスッキリすると思います。
 ダクトの音が強いので3KHzあたりからダラ下がりになって、やはり中高音が弱いのは聴感でも同じでした。耳は定量性こそありませんが優秀ですね。

要は人間がおかしいと思ったことは測定でも同じく出る。
人間はそれを文学表現するので同じ認識を共有するのが難しいが定量化すると認識があう。
という、当たり前の事実。(^^!
ただ、オーディオってこの先が問題で、同じ周波数特性でもなぜか違うという。
アンプなどは測定で殆どわからないっていうか。

by   at 09:00
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