スピーカスタンドの役割
自分の場合はピュアオーディオでもないがなるべく¥をかけずして近づきたいという願望が大きい。
¥をもってないのも勿論あるが、¥をかけてできたとしても達成感がなさそうだし。
まあ貧乏人のひがみともいえるがDIYだとそういう面白さはあると思う。
でスピーカスタンドの話であるが、基本的に目的は3つではないかと思う。
1.試聴位置をあわせる
つまりいつも聞くであろう耳の高さにあわせる。
なんで大事かというと、高音というのは直進性が強く、角度がずれると-10dbほど低下してしまう。
測定でも書いたが、スピーカそのものは20KHzとうたってるのは正面から測定して場合の話で、Fostexなどは角度のデータも出している。(^^)5KHzを超えたら-10dbが普通。
実際に計測してもそうなるし同じく聞いた感じもそうなる。なのでいい音を求めるのなら「試聴位置をあわせる」はかなり重要。どんないいものでも特性は出なくなる。
無指向性のものもあるにはあるが、全方位にスピーカをつけるスタイルならともかく拡散板だと確実に高音は落ちる。祭りの太鼓だけ聞こえるような感じ。
もっとも知った上でやるのは好みだと思う。
2.床反射を防ぐ
密閉なら気にしなくていいが、多くのスピーカはダクトを正面にもってきている。背面にあるのもあるが、これはもっと設置が難しい。下にあるのもあるが、これは反射を期待した設計なのだろうと思う。ただ床材は制御できないので石板でも敷くのか?
それはともかく床に置くと低音はでてくる。ダクトからは低音がでるので、それが床に反射するので豊かな低音にはなる。
ただ、低音なので「高さで定在波ができる」「音が濁る(混ざる)」となる。
定在波ってのは例えば音が反射してある波長の音だけが打ち消しあうこと。ダクトと床の距離によって周波数が決まる。そうなると「あれ?」と思うことがあると思う。
「濁る」ってのは極端に言えば洞窟みたいなことになっている。つまり反射音と混ざった音を聞くことになりこれも好ましくない。
じゃあ和室なら畳だし...なのだが、それでも反射する。洋室よりはいいと思う。
とにかく(そう設計されたものを除いて)床の反射は防いだほうが音が綺麗になる。
3.振動防止
じゃあブックシェルフだから本棚でいいじゃないか?という話があり、これはこれで正しい。ただスピーカってのはエンクロージャも振動する。物には固有振動数があって、本棚の棚をたたくと「コンコン」とか「ボコボコ」とか音がする。スピーカが仮にこれと同じような周波数を出すと本棚が振動してそれが逆にスピーカに伝わる。スピーカのエンクロージャで特定の周波数があがってしまう。
それを極端に嫌ったのがタイムドメインでこれはスピーカがエンクロージャから浮いている。まあそこまでは必要ないが、手取り早いのはコインを3枚(4枚より安定なので)下に入れれば回避できる。つまりは「点接触」なので振動が伝わりにくい。
本棚の場合は隣に本があるか?でも違うことになるがギッシリつめると固有振動数は下がるのでそんなに影響がなくなるかもしれない。
凝ってくるとコロとかそういう線接触にして反力すら排するものもある。
まあ、単純にこの3つをやっても音の印象は随分違うと思う。
凝ってくれば、スタンドから材質までこだわればきりがないが、基本の3つさえやっておけば予想以上の効果は得られると思う。
やっていると「設置」というかそういうので結構音は変わってしまう。アンプよりよほど影響するように感じる。
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