空を見上げて
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abo-xの定在波対策(4)

とにかくディップを消すことには成功した。
で、早速音を聞いてみた。

1台は無改造なので比較で...

<良かったところ>
・ディップの違和感はない
・音がすごくなめらかになったように感じる

<悪化?したところ>
・没個性的
・元気がなく感じる
・面白みが無い音
と殆ど低量性のない言葉だらけだ。どうも文字で表現するのは苦手だ。
あまりに「くせ」がない音でフルデジタルの「蒸留水」ではないが、なんか個性がない音。優等生的というか。
これはこれで好きな人もおおいような気がすることはする。
また気柱共鳴的な音は当然残っているので個性もあるにはある。

散々悩んだあげく「つまらない音」になったような気がして戻してしまった。
ただもとのままというわけではなく最終形は以下。


・コーナの三角材はそのまま
 スピーカの後ろは直接の反射波があるので半円のものをつけた。
 80Hzのディップはユニットで補う
 他のディップは緩和傾向
・吸音材は削除
 高音はユニットをつけてから傾向を見る
という内容。

 これだと元々の個性がかなり強くなる。
・ディップが少し軽減される
・谷や山が若干なだらかになる
という感じで音もそういう印象。
基本は変わっていない。耳がいいとわかるレベルかな?ぐらい。
味噌汁で言えばミソを濾したかどうかぐらいの違い。

うまく表現できないが、フルデジタルもそうだが、味付けがない音ってなんか物足りない。よくアンプはひずみが個性というがそんな感じ。
というのも1度はフラットにしてから戻したからいえるので、このまま「これでいい」よりは多少は説得力があると思う。
わかっててやるのは好みの範疇だ。

個人的な結論としては「このエンクロ-ジャはあまり極端な定在波対策しないほうが好き」です。(没個性になる。)
この1行のためにやったようなもの。やったらつまらなくなる。
そういうのを好む人もまた否定はしない。
「対策したいならできるよ」といえるのは精神的には強みだ。

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abo-xの定在波対策(3)

あまりやりたくはないのだが、吸音材を盛大に入れてみた。

こんな感じだが、これはまだ途中段階。

・仕切りは大きいものを採用
・カーペットは周囲に貼り付け
・グラスウールも入るところにはたっぷり入れる

 話は変わるが、震災の影響なのかグラスウールがホームセンターになかった。通販だとOKのようだが時間がかかるので手持ちにした。

で対策前がこうだったのが

対策後はここまでになった。

吸音材が多すぎて低音も少し下がってしまった。(TT)

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abo-xの定在波対策(2)

三角材程度では緩和はされるが消えるまでにいたらなかった。
もう少し極端にしてみることにした。

それなら...とさらに目的を増やして80Hzも消してみることにした。

こんな感じ。

大きな仕切り風の反射板にしてみた。
これだと気柱部分の容積も下がるので共鳴周波数も高い方向にずれる。

実測してみると
・80Hzのディップは消えた
 但し再生能力は50Hzから60Hzになり10Hzあがった。
・定在波は随分下がった
 しかし完全とはいえなかった。
 300Hz以外は綺麗さっぱりなくなって300Hzだけが残った。
みたいになった。
 まあこれでも良いのだが、秋月の「大画面TV対応 2WAY 3スピーカーシステム(グレー)61cm」ぐらいにはしたいという意識が捨てきれない。
 そこでさらに対を進めた。

で測定してみると...
軽減はされるのだが、そんなにフラットに近づかない。(TT)
結構難物かも。

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abo-xの定在波対策(1)

abo-xの特定周波数のディップを軽減しようとする。
振り返ると対策は4項目あって
1.低音(80Hz付近)のディップ
2.高音ののび
この2つはユニット交換で多分対応できる
3.300Hz付近のディップ
4.高音の滑らかさ
はエンクロージャ要因もある。
4は吸音材で多分なんとかなるし、ユニットを変えたら高音が増えるので相対的に下がって「何もしない」のでもいいかもしれない。

3は明らかにエンクロージャに起因する定在波なのでこれを対策することを考える。
定在波ってのは例えば300Hzがスピーカから出ると、後ろの壁に反射して戻ってくる距離がその周波数と合致すると打ち消しあう。そのためディップが出る。

現状の周波数で白丸の部分が定在波によるディップになる。

現状のa-boxをあけたところ。

定在波の対策は「音を反射しなくすればいい」のだが、それは無理なので主なものは
1.反射の角度を変えてしまう
 つまり打ち消しあう度合いを少なくする
2.反射を吸音してしまう
 完全な無響室は反射がないから定在波もない。反射部に吸音材を張ると低下する。
 ただ、寸法から500Hz以下が殆どになって、フエルトでもかなり密度の高いもの(カーペットとか)が良いと思われる。グラスウールのようなものは高音には効果的であるが、この帯域はギッシリ入れないと効果がない。
 レゾネータはやってないが、乱反射という意味ではいいと思うが、この場合は硬い材質の方が効果的に思われる。

まずはオーソドックスに角に三角材を入れてフェルト(カーペット用)を入れてみる。
スピーカの後ろには半円形の材料を入れてみた。(反射のかく乱)
三角材は音道をなめらかにするという目的ではなく、あくまでも定在波対策。
こんな感じ。

で測定してみると...
軽減はされるのだが、そんなにフラットに近づかない。(TT)
結構難物かも。


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音のバランス

よく「低音が弱い(乃至は出過ぎ)」「高音が弱い(乃至は出過ぎ)」みたいな話が出てくる。自分も結構安易に使う。
ただ、その都度「基準は何なのだろうか?」と思うことがある。
「自分の好みにたいして」であるとするとAさんは低音が弱くBさんは強いと思うかもしれない。10人が10人「弱い」といえばあっているのだろうが、そういう被験者を無作為に用意したわけでもなさそうだ。数人というのはまだまともだ。

つまりはまずは「フラット」なものがあって、それに対して「弱い」「強い」であれば、これはAさんもBさんも変わらないので客観的だ。
しかし現実問題、そういう「フラットな特性のスピーカ」はなかなかない。
もう1つの手は周波数特性をはかることであるが、これも現実的かどうかわからない。
設置でも変わるが、スタンドのところで書いたように「普通に聞く設置」でどうか?になる。聞く場所までは限定できない。

で、話は前に書いていた秋月の「大画面TV対応 2WAY 3スピーカーシステム(グレー)61cm」に戻る。
実はこの周波数特性というは結構フラットだ。
これが測定結果。

・低音は60Hzぐらいまで出ている(それより下は測定が信用できない)
・高音は10KHz以上は落ちるが-10dbほどである(高音が弱いものは-15db以上落ちる。)
・驚くほどディップがなく平坦な特性
である。測定条件はスタンドをつけて試聴位置にあわせてある。距離は2m。
(それでもすべての環境で再現はしないと思うが...。)

アンプもいろいろあるが、大半のものは測定しても20Hz-20KHzはフラット。測定はFFTで有限の時間だとサンプリングの関係で20KHzは落ちる。
そうでなくても高音は角度で下がってしまう。

¥1500でリファレンスというのもおかしいが、それに近いことは事実。
耳リファレンスとして活用するにしても「これとの比」で述べれば客観的でもある。

つまりは、振幅が周波数に対して一定フラットなので原音のバランスに近いといえる。(アンプはスピーカから見れば随分フラットなデバイス)
これから先が好みで、バスブーストするもよし自分なりの好きなバランスにするといいと言える。
少なくともCDに収録された音バランスで演奏者なり作成者が「聞いてほしい」というバランスになる。音楽にとっては一番肝心な部分だと思う。

もっとも周波数特性がいいから音がいいとは言わないが、最低線がバランスに思う。低音も出過ぎると雰囲気が壊れる。
周波数特性だけでわからないものもいろいろあるが、頑張れば測定できないのかと思うこともある。
・音がなめらか
 これはディップもそうだが周波数の暴れが少ないとそう感じる傾向になるようだ。
 一般的に音響的な意味で木材でも固い材質のエンクロージャが良いとされるが、なんとなく柔らかい木材だと吸音的な効果が出て滑らかに近くなるのかもしれない。
 冗談でパイン材で作ってみたが、結構音はなめらかだった。多分反射定在波が幾分抑制されるからだろう。しかし後の「歯切れ」はさほどよくなかった。
・歯切れがよい
 多分周波数特性ではなくインパルス応答ではないかと思うが試していない
 高速に応答すれば多分歯切れがいい。また「一般的相場」もわからない。
・コーン材質紙とかメタルとかの「くせ」
 これもあてずっぽうではあるが、インパルス応答に思う。それも立ち上がりと立下りというか。つまり柔らかい紙材質はインパルス応答はで立ち上がりは早めで立下りが遅めとか。硬い材質はその逆...みたいな。そんな単純ではなく剛性があるので紙は案外立ち上がりも遅れるような気もする。ユニットにもよるから一概にはいえないだろうけど。
・艶っぽさ
 ここになると皆目測定の見当もつかない。滑らかさにもよるのだろう。
・定位
 話は飛ぶが「音の方向識別」という技術がある。複数のマイクから複数の音の方向を計算するのであるが、案外これを使うと測定できるのかもしれない。もっともソースに演奏者の正しい位置が示されていないと困るのだが、そういう測定用のCDなりを作ればいいわけで...。

 まあ定量的な指標が存在しないため、個人評論が跋扈するけど、測定してもわからない要素は多いのだろう。そんなものを求めてもしょうがない...が一般的な答えでこうなっているような。
 ただ上の「音が硬い」とかそういうのは好みとして、最低線「フラットな特性=周波数に対して一定の音圧振幅」がバランスの基準という考え方はまだ客観的に部類だと思う。
 秋月の手先ではないが(外観はともかく)「大画面TV対応 2WAY 3スピーカーシステム(グレー)61cm(パナソニック製)」はそこは凄く良い。50Hz以下まで伸びればモニタスピーカになりそうだ。サイズで限界なのかも。

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エージングの役割

よくエージングで音が変わるという。
これは自分も全く経験がないわけではない。

ここからは個人的な推測...
1例としてスピーカをあげる。

一般的に、物には内部応力がある。
なので例えばエンクロージャで板を切断し接着なりすると、その歪みは内部応力として蓄えられる。
無理やりハタガネなどでまっすぐに接着する。
で長い時間かけてその応力が放出される。

...であれば音は鳴らさなくてもいいじゃないかということになる。
ところがこれがそうでもない。
で考えたのは、もっとスピーカユニットが支配的な気がする。
例えば新品のスピーカユニットを買ってきたとする。これは内部応力というよりボビンとコーンとかさほどしっくりきていないような気がする。
新品の靴と同じで最初は靴擦れしても使い込んでいくと丁度よくなるような感じでいわゆる「なじみ」が発生しているような気がする。(ちょと違うか。)
つまり、細かな「バリ」とか「コスレ」が磨耗や変形でストレスの少ない方向に動く。結果として動きは改善される。
エンクロージャは作ってすぐはさすがに接着剤の強度も十分ではないだろうし論外として、それは数日おけば内部応力はぬけるはずである。
しかし音を出してエージングすると早く安定する。
・低音が出てきた
・のびが良くなった
などは、やはりユニットの「なじみ」が大半の要因ではないと思う。
そのため使い込んだユニットだと最初からそこそこの音がするように思う。

自分がエージングで音の変化を感じたのはやはり新品のユニットを入れた時ばかりである。
もしなじみだとすると表面波である高音より低音を長時間出すほうが効果的だろう。ただ低音を聞き続けるのは苦痛だと思う。(気分が悪くなる。)
でもメーカはエージングはしないだろうし、案外あたっているように思う。

勿論、どんどん突きつめていけば電子部品でも内部応力はあるわけで、エージングで音が変わることになるし、そう主張する人も多い。ただこれを感じるにはそれだけの再生装置というかシステムと耳をもっていないといけないだろう。
経験からすれば、スピーカユニットの比ではないように思う。

もっともそちらも「最初からいい場合」もないではないと思う。
しかし新品のスピーカを買ってきたら、数日はなじみのための低音のよく入った曲を再生させたほうが早く安定するはず。
そもそもエージングで「良くなる」と記載してあるのが大半であることからして、応力原因なら半数が「悪化した」となるはずが、そうはならない。なぜなら応力なら、「変形」であるからどっちに転んでも不思議はないのでこの話自体がおかしなことになる。
なので、この話も「なじみ」と考えるとわかりやすい。つまりスピーカのコーンの動きが「なじんで」本来の設計値になるのだから、悪化はしないだろう。動きが良くなって悪くはならない。

面倒なら中古を購入するのも手のように思う。エッジに寿命があるのであまり年代物はいけないと思うけど。
エッジの張替えもやっている人はいるが、難易度が高そう。

オーディオは「オーディオの真実」にもあるが、根拠不明のものが多々ある。
ただ、エージング=オカルトでもなく科学的根拠はある。
やはりスピーカのユニット部分というのが多い。
自分はユニットの摺動部分の「なじみ」だと思うがエッジという説もある。
例えば...
http://blog.livedoor.jp/jazzaudiofan/archives/50169120.html
いずれにしても(特に可動部品は)製造直後の新品の初期状態よりは安定性が増すのはなんでも似ている。
ただ(通電時間にもよるが)バスタブ曲線風に安定するらしいので、初期安定なら10時間もあれば大半安定してしまうように思う。論文を読むと、振幅の大きい低周波を入れれば数分で安定するらしいが、そんなのを聞くと気分が悪くなりそう。適当な音楽で10時間の方がましだろう。
それから後も変化するにしても殆どは微小だろう。

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スピーカスタンドの役割

自分の場合はピュアオーディオでもないがなるべく¥をかけずして近づきたいという願望が大きい。
¥をもってないのも勿論あるが、¥をかけてできたとしても達成感がなさそうだし。
まあ貧乏人のひがみともいえるがDIYだとそういう面白さはあると思う。

でスピーカスタンドの話であるが、基本的に目的は3つではないかと思う。

1.試聴位置をあわせる
 つまりいつも聞くであろう耳の高さにあわせる。
 なんで大事かというと、高音というのは直進性が強く、角度がずれると-10dbほど低下してしまう。
 測定でも書いたが、スピーカそのものは20KHzとうたってるのは正面から測定して場合の話で、Fostexなどは角度のデータも出している。(^^)5KHzを超えたら-10dbが普通。
 実際に計測してもそうなるし同じく聞いた感じもそうなる。なのでいい音を求めるのなら「試聴位置をあわせる」はかなり重要。どんないいものでも特性は出なくなる。
 無指向性のものもあるにはあるが、全方位にスピーカをつけるスタイルならともかく拡散板だと確実に高音は落ちる。祭りの太鼓だけ聞こえるような感じ。
 もっとも知った上でやるのは好みだと思う。

2.床反射を防ぐ
 密閉なら気にしなくていいが、多くのスピーカはダクトを正面にもってきている。背面にあるのもあるが、これはもっと設置が難しい。下にあるのもあるが、これは反射を期待した設計なのだろうと思う。ただ床材は制御できないので石板でも敷くのか?
 それはともかく床に置くと低音はでてくる。ダクトからは低音がでるので、それが床に反射するので豊かな低音にはなる。
 ただ、低音なので「高さで定在波ができる」「音が濁る(混ざる)」となる。
 定在波ってのは例えば音が反射してある波長の音だけが打ち消しあうこと。ダクトと床の距離によって周波数が決まる。そうなると「あれ?」と思うことがあると思う。
 「濁る」ってのは極端に言えば洞窟みたいなことになっている。つまり反射音と混ざった音を聞くことになりこれも好ましくない。
 じゃあ和室なら畳だし...なのだが、それでも反射する。洋室よりはいいと思う。
 とにかく(そう設計されたものを除いて)床の反射は防いだほうが音が綺麗になる。

3.振動防止
 じゃあブックシェルフだから本棚でいいじゃないか?という話があり、これはこれで正しい。ただスピーカってのはエンクロージャも振動する。物には固有振動数があって、本棚の棚をたたくと「コンコン」とか「ボコボコ」とか音がする。スピーカが仮にこれと同じような周波数を出すと本棚が振動してそれが逆にスピーカに伝わる。スピーカのエンクロージャで特定の周波数があがってしまう。
 それを極端に嫌ったのがタイムドメインでこれはスピーカがエンクロージャから浮いている。まあそこまでは必要ないが、手取り早いのはコインを3枚(4枚より安定なので)下に入れれば回避できる。つまりは「点接触」なので振動が伝わりにくい。
 本棚の場合は隣に本があるか?でも違うことになるがギッシリつめると固有振動数は下がるのでそんなに影響がなくなるかもしれない。
 凝ってくるとコロとかそういう線接触にして反力すら排するものもある。
 
まあ、単純にこの3つをやっても音の印象は随分違うと思う。
凝ってくれば、スタンドから材質までこだわればきりがないが、基本の3つさえやっておけば予想以上の効果は得られると思う。
やっていると「設置」というかそういうので結構音は変わってしまう。アンプよりよほど影響するように感じる。

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abo-xを考える

図面を見たり測定したりして感じたこと。
ここからは独断でaboさんとは関係がない。

aboさんのメールで
「共鳴管(QWT)付きバスレフ型スピーカー」であることを説明して下さい。
そして、その名称は私の独断で取り敢えず命名した名前だとも説明して下さい。
とあった。
そういえば後者は書いてなかった。(^^!

ってブログは書き貯めするのでリアルでもないし。
まあそれを書きたくて追加したのもあるし、手配中だし。

個人的な印象であるが、前にも書いたように全体としてはとてもいいと思う。
なので、かえって細かい欠点を修正したくなる...そんな感じ。
それだけ完成度は高いような気がする。そもそも低音の量感だけでもたいしたものだ。
容積からすればJSPの8cmと互角だが、再生低音はそれより低い。

以下は個人的な設計方向の修正を考えたものでaboさんとは無関係であることをお断りしておく。

・「共鳴管(QWT)付きバスレフ型スピーカー」の動作考察
 実際1号機(?)は「バスレフ」は殆ど効いていないと思われる。(^^!
これは開口部の面積とかそういうのではなく「ダクト共振しているか?」という意味なので誤解のないように。
 ダクトとして考えると、板厚なので短すぎる。気中共鳴の方が遥かに大きい。ただ個人的には原理というものはわからないのもあるし、それでも良いと思う。逆に自作の場合、ダブルバスレフのような共振部分が複数ある構造はその分よほどうまくやらないと余計にディップの危険性が高い。難しさが2乗になる。楽しさも2乗になると考える人ならともかく、まずはQWTとして完成させたいように思った。
 まずはフラット特性が王道に思うのでバスレフ原理は捨てても最初はフラットを狙うのがいいと思った。ダクトを入れてみるのはその後だろう。
 でも特徴がなくなるのかな?
・「共鳴管(QWT)」としてうまく機能している
 ただaboさんは設計値も公表しておおられるがこれが設計値と実測の周波数がずれている
 80Hz付近の設計であるが、測定では60-70Hz付近と思われる。
 後は推定であるが、管は曲がっているので計算はセンターでやると思うが、曲げると管の太さが働いて実際としては外周での計算に近い部分で動いているようだ。
 ここからQWTは簡単に周波数がずれないが、仕切りである程度はできそう。
 そのせいか、ユニットを変えないとディップができてしまう。
 このあたりやはり「作ってみないとわからない」ってのはそのとおりでaboさんの計算がどうのこうのではないと思う。
 まずは「現物あわせ」でユニットを変える。10cmだと紙コーンでもf0の低いのがあるのが有難い。
・定在波が多そう
 屈曲が多いので定在波も多いみたいだ。JSPはシンプルだし。多分300Hz付近のディップはスピーカ後ろで反射した音がそれを打ち消すために発生しているように思う。(96mmだと波長としてもそのぐらいになる。)
 定在波を打ち消す手法は...
 1)反射しなくする
 無響室では原理的に出ない。なので吸音材なのだが、aboさんは
 > 個人的には共鳴管の気柱共鳴が弱まりますので、音に影響がない限り余分なものは
 > 入れたくないですね。
とのこと。ただ自分は経験的にも必要な部分には入れたほうがよいと思っている。
 特にスピーカ背面の吸音材は定在波にいいのだが、グラスウールは高音しか効果がない。使うとしたらフェルトあたりだろう。
 2)反射の角度を変える
 スピーカの後ろの板などに角度をつければ直接干渉しないので低減できる。
 ちょっと面倒ではあるが、製作から比べれば改造の部類だ。もう少し定在波緩和の対応を入れたほうが良いように思える。300Hzって結構大事なような...。
・高音の漏れ
 これも多分吸音材を入れないことに起因するのだろう。ダクトまでで減衰はするがそれでも結構出てくる。これがどうも荒い。なのでモヤっぽくなっていると思う。まあユニットで高音が出ないので相対的にそう感じる部分もあるのだろう。
 タイムドメインは極端ではあるが、ユニットの高音特性をあげて、ダクトの高音はCutするようなほうがいいと思う。(ユニットの高音をあげると何もしなくてもOKかも。)
 ここらはグラスウールで消えそうに思う。

こうなるとabo-xといえるのか疑問にもなるが基本は変わらないしいいのだろう。
どちらかといえばQWTそのものになってしまうのかも。(^^!
まあ名前はどうでもいいか。

 実はQWTの音ははじめて聞いたが、バスレフの音とはまた違う。共鳴の音っていうのかとにかくゆるい制動なので全体的に柔らかい音がする。ダクト低音が支配的なので、音に固さがない。D級のようなものでもフルデジタルでも柔らかい。個人的にはこういう音が好きなので気に入っている。
 カーペットだと、毛足が1cm以上長い絨毯を歩くような感じ。ただ絨毯は短いほうが好きだ。(掃除しやすいから。)

 音を文章ってのは難しいものだ。
表現力のある文書を書く人の音が一番良いってこともないだろうに。
人間が情報を正確に共有できるのは周波数とか測定だけなのかしら?
まあ自分が「きらめくような」と書いても通じないんは理解できる。

 このスピーカは、BGMには最適な選択なのかもしれない。

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abo-xの目標と対策

物事「目標」をしっかり持つのは大事。(^^!
でabo-xの改造目標であるが、まずは最低線で「フラットな特性」を目指すことにした。
フラットな特性ってあるの?だが、1例が手持ちのヴェロダインのDF661。


測定ソフトは違うけど、測定条件は同じ。(前に掲載したけど。)
角度45度なので、5KHzあたりからは+10dbすると真正面の音に近くなる。
ちょっと低音が出すぎではあるが、ダクトにスポンジを入れるとある程度下げられる。
特性は非常に優秀。


これが現在のabo-x。ただ角度0度なので高音は有利になっている。
自分なりの問題点と対策案)
1)低音のディップ
 低音が不自然に聞こえることがある。
<推定原因>
 気柱共鳴は実測で60Hz付近に対してユニットのf0が90-100Hzのため
<対策>
f0の低いユニットに交換する。(75Hz)
それでも発生する場合は気柱共鳴を若干あげる。

2)300Hzのディップ
 低音付近が不自然に聞こえることがある。
<推定原因>
 定在波によるものと推定される。(96mm=300Hz)反射波が干渉し結果として出力が低下。
<対策>
 反射側に角度をつけて定在波を抑制する。
 またフェルト吸音により反射低減する。

3)高域に伸びが無い
 明るさが不足し伸びやかさが減少している。
<推定原因>
 ユニットそのものの特性
<対策>
 ユニットを変更する

4)高域が荒い
 高音にモヤがあってクリアでない
<推定原因>
 ダクトから漏れる高音の影響が大きい
<対策>
 ダクトからの漏れ低音を低減すべく吸音材(グラスウール)を入れる。
という感じ。
 耳で聞いた感じも書いてあるが定量性や表現の問題はあるが、結構正確にわかるものだ。恐ろしいというか...。

 順番にやらないとユニットで変化する部分もあるので、まずはユニット交換だろう。
 こうやっていると、周波数特性があれば「使ってもダメそう」がわかる。なのでダメとわかっているものは購入しないことにする。
 また周波数特性のないものは「博打」になり、強いほうでもないのでやはり購入しないことにする。
 するとaboさんのリストで使えそうなのはTangband W4-930SAぐらい。(それ以外は周波数特性がわからないものが多い。)
 他にも候補はあるが、これより価格はあがってしまう。いきなり揃えるより、1つづつテストして問題があれば変更するのでいいように思う。どうせ趣味なんだし。

 改造順序は、付け替えて再測定して、エンクロージャ対策の順かな?
 とりあえずユニットを手配した。

 aboさんから見ると「細かいことをきにするやつ」なのかしら?
コンポスピーカにはしたくないし、オーディオでの「好みの範疇」の遡上にはのりたい。
 上の欠点はマニアならその気で聞けば誰でもわかると思うし、aboさんも高音は同じ印象が書いてあった。
 多分、マニアは1度以上はフラットな音を聞いて知って覚えているのだろう。
 仮に全く知らなくても、フラットなものからはじめた方がいいように思うが、一般的には高い。abo-xはそれを覆す...かもしれない。
 今まででは、秋月の「大画面TV対応 2WAY 3スピーカーシステム(グレー)61cm」が測定してもフラットに近い。¥1500だし。ただ低音は60Hzぐらい。それでもサイズからすれば立派だし、(外見はともかく)まじめに作ってあると思う。

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abo-xの測定(その2)

スタンドがないのはいかにもまずい。
特に自分は測定まで自分が聞く部分なのにスピーカはその設定になってない。
ってスタンドを作る時間もないし...。
前のデータはちょっと歪だし...。
aboさんがエンクロージャを増やすらしい。
なんか間に合わないような気がするけど、早めに測定して送ってあげたい。

片側なら置き台でできそうだ。スピーカ測定も失敗しちゃったし。
それでいくことにする。
・スピーカ近傍の音

やっぱり先回のが測定ミスだったのね。(TT)

・試聴位置の音

ただ片側の台は本を重ねていたのでマイクの方向は片側に向けた。
なので角度は0度で高音は有利になっている。

以下はaboさんに送ったメール。
1.スピーカの再測定
 やはり先回のは測定ミスだったようです。すいません。
大雑把には先回ドロップした部分をあげればいいのですが、ちょっと周波数も変わって出てしまいました。マイク位置は完全に先回と同じではありません。
 ダクトは先回と同じなので割愛します。

2.試聴位置
 これですが、実は置き台は1個なのでモノラルでマイクをそちらに向けて測定しています。なので角度0度で先回と測定条件が違います。(高音は有利です。)
 そのうちスタンドを作ったらステレオでやってみます。

<考察>
・スタンドにより床(フローリングです)の反射が軽減され、音としてのバランスはよくなり、相対的に高音が出ている印象を受けます。
・逆に低音のディップが出ています。多分反射で補われていたのが顕在化したものだと思います。(80Hzほど)
 ダクトの波形にもありますが200Hz-500Hzにかけて幾つか谷が出ています。バランスがよくなった分先回より目立ちます。
 高音はダクト音がかなりまざるせいか波形が荒いです。ダクト系が強いとこういう傾向になります。
 バランスはよくなり音もスッキリしましたが、マイク角度が0度にしては高音はまだやや弱い印象です。ただそういうのを好む人もいます。

<音を聞いて>
 スタンドは片側だけで片側は本を敷いて同じ高さにし、コインをインシュレータの代わりにしました。いい加減です。そのうちちゃんとします。

・音は随分スッキリしました。
 やはり床の反射音が混ざっていたのだと思います。(なのでスタンドが売れるのだと思いますが)特にダクト位置が低いので床置きは畳でもまずいと思います。トールボーイなのでスタンド前提なのでこれはこれでいいと思います。
 バランスもよくなって波形でもそう見えますし、実際に音楽でもそう感じます。
(ちゃんとベースが前でなく横にいるような感じになりました。)
・50Hzは出ていますが、低音のディップを感じることがあります。
 これはスタンドをつけてからです。
 対策としては、ダクト変更などは大変なのでスピーカのf0をもう少し下げたほうがいいかもしれません。今の設計だともう少しf0が低いユニットがいいように思います。(今は多分90-100Hzですが70Hzぐらいに。)
 200Hz-500Hzは音として感じているのだと思いますが印象としては上に
含まれているような気がします。これはユニットではなおらないかもしれません。
 うまく表現できませんが低音がちょっと歪んだというかそういう音に聞こえる場合があります。
・高音がもう少しほしいです
 この松下のユニットの高域は多分W4-655SB(OEM)4インチフルレンジぐらいではないかと思います。このチョイスだと自分だとツイータを足すほうがいいかもしれません。
 ただこのユニットはf0=70Hzなので低音のディップは消えると思います。
・高音の滑らかさ
 これも波形の方がわかりやすいですが、ダクト音の宿命として音が荒いです。
ボーカルなどで感じることがあります。
 これは皆さん吸音材や音道でやっているようです。

スタンドを置くと随分改善された。
・低音は量感は減るが、反射音が混ざらないためヌケがよくなった
・また他ともバランスするようになった
・高音ののび・荒さは以前と同じ。(バランスの分改善に聞こえる)
反面
・低音にディップがあり耳でもわかる
・同様にこの違和感に300Hzのディップも含まれているような
という感じ。

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abo-xの測定(その1)

迷っていたが、結局はデータは測定ミスも含めて公開することにする。

なんでその1かと言うとその2以上があるから...になる。
で、その1がなぜ失敗かというと...
・マイクの線がずれたものがある。(TT)
 後で気がついた。片付けた後で...。
・スピーカを床に直接置いた
 これはまずかった。abo-xはダクトが下なので結構床反射の影響を受ける。
 日本間で座って聞くにしても何か台はいると思う。

で結果であるが
・スピーカ部分

3KHz部分で-10dbの落ち込みがあるが、これはどうもマイクがずれたのではないかと思われる。m(__)m
頭の中でフラットに持ち上げてほしい。(^^!
測定はスピーカの近傍にマイクをつけるのでメーカの特性とかなり類似したものが出てくる。
aboさんも言っていたように10KHzからはダラ下がり。松下電器 T10P45A6 の特性のようだ。

・ダクト部分

低音(200Hz以下)がすごく出ているのがわかる。
300Hzあたりに定在波が観測され、ちょっと気になる。
高音側が予想より出ている。ダクト音は細かい定在波によってスピーカの波形より荒れてしまう。そのため「荒い音」に聞こえることが多い。
話は違うが、ダイムドメインはこれを嫌ってさらにエンクロージャの振動も嫌ってスピーカだけを浮かせるような構造にしている。なので直接音は殆ど上の「スピーカ近傍」が聞こえていて「クリア」な印象を受ける。反面、味付けがないので物足りなさもあるかもしれない。
測定は、これも上と同じようにダクト近傍で測定した。
なのでこの2つは床の影響が少ない。(ダクトは多少はあるかもしれない。)

近傍測定は音量をあげなくても結構綺麗に測定できる。音量が大きいとマイクが飽和して割れの原因になる。

・試聴部分

これが実際に聞いている場所の周波数。
測定は試聴位置(スピーカから1.5-2mぐらい離れた場所)で行う。
上はモノラルというか片側のスピーカの近傍で採取するが、これは2つのスピーカを鳴らして測定する。
まあ流儀はいろいろあるようだが、自分は高さも試聴位置にしている。
注意してほしいのだが、そうやると音源とマイクに角度を持つ。45度ぐらいだと思う。
そうやると、高音は直進性が強いため減衰する。角度が0度であれば減衰は少ない。
30度ぐらいの角度をつけると5KHz以上は10dbほど下がって「当たり前」という感じ。
そもそも無響室でももっていればともかく、一般の部屋だと反射吸収は盛大に発生して、多分再現なんて無理だろう。
なので、他の人のデータと比べても意味はないかもしれない。
それと音源からこうも離れると、周囲の音の影響が出てくる。エアコンなどは消すが、それでも鳥も鳴くし風の音もする。足音でも入る。裸足でもカーペットがあっても振動がはいってくる。(^^!
大音量でやればSNはあがるが、そもそも「聞いている音」でないと面白くない。なのでこの場合は小さなDCアンプを入れている。
ついでにFFTで対数なので高域は時間をかけないと低下して測定される。でも時間をかけると生活音の危険性も高い。(犬が鳴いたとか。)

測定の説明はそのぐらいにしておいて...
以下はaboさんに送った自分のメール

・スピーカ付近.jpg
 これはスピーカユニットの特性が出てきます。
つまり松下電器 T10P45A6 10cm 6Ω/35wの特性です。
低音)
 低音ですが恐らくf0は予想通り85-100Hzにあるユニットと思われます。恐らく素としてはそれ以下はダラ下がりだと思いますが、50Hz-60Hzにかけて持ち上がるのはエンクロージャの影響だと思われます。
*10cmのユニットとしてですが、低音は優秀だと思います。
中音)
 ここなのですが3KHzを超えたあたりで急に10dbほど下がります。9KHzまでは伸びています。
*これは測定ミス

・ダクト付近.jpg
 これはどちらかといえばエンクロージャの特性が出てきます。
 ダクトなので低音中心になります。
 これが驚異的です。やはり50Hzまで出ています。そこからダラ下がりします。(自分の耳も捨てたものではなかったです。というか人間の耳が一番良い測定器かもしれません。)
 また懸念される50Hz-90Hzの区間でのディップは見受けられず、これも優秀な設計だと思います。(無理して共振を下げると「谷」ができて曲によって不自然になります。)ダクトそのものは200Hz強程度までで、後はエンクロージャ内の音が出ているものと思われます。

・試聴位置.jpg
 これが実際に聞いている場合の特性です。
注意してほしいのは聞いている位置はスピーカから2m以上は離れています。なので、周囲の音も振動も盛大に入ってきます。エアコンなどは消しますが、完全な静寂ではありません。特に近傍の音に敏感になり、振動などはすぐに伝わるので60Hz以下はあまり信用できません。
 全体的に見て、波形としてはダクト付近に非常に似ているので、ダクト音のほうの影響を強く聴いていることになります。なので低音は低くまで聞こえています。反面、ただでさえ弱めの中高音はさらに弱く聞こえています。
 バランス的には聴感と同じく低音が大きすぎるのでダクト音は-5dbぐらいしたほうがよさそうに思いました。

 但し、条件として今は床に直接置いたので余計に床からダクト音が反射して増幅され
てしまっていると思います。なので試聴位置にあわせたスタンドをつけてもう1度測定したほうがいいと思います。音もスッキリすると思います。
 ダクトの音が強いので3KHzあたりからダラ下がりになって、やはり中高音が弱いのは聴感でも同じでした。耳は定量性こそありませんが優秀ですね。

要は人間がおかしいと思ったことは測定でも同じく出る。
人間はそれを文学表現するので同じ認識を共有するのが難しいが定量化すると認識があう。
という、当たり前の事実。(^^!
ただ、オーディオってこの先が問題で、同じ周波数特性でもなぜか違うという。
アンプなどは測定で殆どわからないっていうか。

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abo-xの予定

前日に書いたがabo-xは
今回のコンセプトは安価な小型スピーカー1個で如何に豊かな低音を出すかをテーマにしました。
スピーカーボックスも小型で、スピーカーユニットも安価なものを集めてみました。
というのでaboさんの評価予定をもらった。

スピーカーユニットは
1. TangBand W4-930SA(OEM) 10cm 6Ω/25W 70~20000Hz 3,680円/セット
2. SAMCO LOAA11A00003 10cm 6Ω/40W 3,300円/セット
3. Toptone F100A42-11 10cm 8Ω/30w 80~20000Hz 2,898円/セット
4. SHARP 10WBM48A 10cm 8Ω/20w 1,575円/セット
5. 松下電器 T10P45A6 10cm 6Ω/35w 1,200円/セット
6. 松下電器 FL10CM20W 10cm 4Ω/20w 960円/セット
7. PRIME 92F-A8515 9cm 8Ω/5w 798円/セット
8. メーカー不明 22-0047-9001 8cm 4Ω/3w -円/セット
を試験する予定です。(№2,5,7,8は試験済み)

試験済みのものでは№2,5,7,8全て50Hz程度まで出ています。
特に、№2,5は低音の伸びと迫力は満点で箱を大きくすれば更に低い低音まで出せそうです。

だそうだ。
 最初にコンセプトとこれをお聞きしていて、面白いと思う反面、自分の方向とは「少しずれるのかな?」という感じもあった。(今もそうかな)
 自分も無印スピーカで遊ぶことは結構あるし、楽しいし掘り出し物もあるし...なのだが、目標はやはり「周波数フラットな特性」がある。
 つまりはユニットも絞り込む変わりに、もっと丹念なつくりにしたほうが個人的には良いスピーカになるように感じている。
 ただ周波数がフラットになっても、それだけではない要素は沢山ある。制動感などはやはり小口径の共振と大口径では質感が違うし、コーンも紙・メタルでも違う。透明感とかそういうのも周波数だけでは語れない要素があるように思う。
それはそれでいいし、好き嫌いもあるのもいいが、その前の段階で、まず比較の遡上にのるには、周波数特性は出したいと思う。そこだけでも結構難易度は高いと思っている。
 今回のabo-xは、難しい低音をクリアしそうな気がしているので、そういう意味でも自分はそちらに向けてやってみたくなった。
 なので自分としてはaboさんのように多種のユニットを扱うつもりはない。
 ただ、自分もaboさんの意見には賛成で「なるべく(ここが違うのかな?)安価なユニット」というのは賛成で、高額なものになっては「当たり前」になってしまって、これまたつまらない。
 話はそれるがヴェロダインDF661はフラットな特性をしている。測定してもそうなる。
 JSP(8cm)方式で(音は違うにしろ)やってみたがどうしても低音が及ばない。低音の質感もそうだが、周波数すら及ばない。(口径も容積も違うので別段JSP方式が劣るということではないので誤解のないように。)
 16cmに口径をあげなかったのは、それだと「当たり前」風になるため。置き場所もかな?
 なので、まずは周波数特性だけでも肩を並べるのが悲願にもなっている。
それでも音は違うのだが、そこではじめて「好き嫌い」の部類だと思う。

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abo-xの設計図

aboさんから「是非公開してほしい」とのことで(C)aboさんで公開。
以下がLink。
1Pが概要になっていて、まずはそこを読んでほしい。
2Pは設計図
3Pは板取図面なのでそれをもってホームセンターに...。

ado-x設計図

コンセプトは前にも書いたが
今回のコンセプトは安価な小型スピーカー1個で如何に豊かな低音を出すかをテーマにしました。
スピーカーボックスも小型で、スピーカーユニットも安価なものを集めてみました。
となっている。
なのでスピーカも安価なものを購入して試されるようだ。

ポリシーもあって
趣味の世界でのわたしは考え方は
 1.先ず楽しいこと(楽しくなくなったら止めます)
 2.金銭のやり取りは基本的にしない。
 3.同じ趣味を持った方に喜んで頂くようなものを創る。
です。

だそうです。(^^)

多分aboさんのHPにもそのうちUpされるように思うが、とりあえず当方のHPに「のせとて」ということなので掲載しておく。

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abo-xの感想

以下はaboさんに送った当方の感想。
手抜きでほぼ原文のそのまま。(^^!

アンプは幾つか所有していますが、D級とフルデジタルを聞きました。
凄いですね。とても10cmとは思えませんでした。

スタンドが準備できなかったので床に置いてやりました。
スタンドをつけると低音の反射が減り音のヌケはよくなる方向ですので、そういう意味ではやや不利かもしれません。試聴位置は座ると丁度良い位置なのでそうしました。

「大変良い」でない部分ですが、(多分に主観的ではありますが、)後述のように低音に比べて中域から高域ののびが弱くそのため少し「暗め」の音に感じました。これはエンクロージャではなく(恐らくは)ニアフィールド向きのユニットのせいではないかと思います。

「音」
・低音は本当によく出ています。
 まだ測定していませんが、聴感で50Hzほど出ているのではないかと思います。当然、JSPの8cmより低い音です。
 16cmのバスレフに匹敵すると思います。(JSPだと多分12cmクラス)
 小口径では驚異的だと思います。JSPもバスレフよりは出ますが、これほどではないです。(但しJSPは同社のHPにもありますが、失敗しても普通のバスレフぐらいになります。)
 エンクロージャとしての完成度は非常に高いです。驚きました。
・ユニットそのものは80-100Hzだと思いますのでそれ以下は共振音で制動は強くない印象ですが個人的にはこの方が好きですので、これは欠点ではないです。(好き嫌いは、あると思います。)
 共振音だと「ボーン」みたいな鳴り方をしますが、制動音だと「ボンッ」というような切れの良い(ある意味疲れる)鳴り方になります。
 聴感ですが低音のディップは感じられないのですごくうまい設計だと思います。2度目(でしたっけ?)でこれは凄いことです。自分は、いつもダクト調整でやっていました。JSP8cmは50Hzを狙うとディップが出ます。
・床に直接置きなのでダクト音が反射して余計低音を強く感じますが、これはスタンドによって解消すると思います。そういう意味では試験条件が不利ですね。

なのでほぼ「大変良い」なのですが...
・低音とは逆に中高音の伸びが寂しく明るさが足りないような印象がありました。そのせいか生々しさもちょっと足りないような印象でした。
私見ですが、多分これはエンクロージャの問題というよりユニットそのものだと思います。
aboさんのメールに
>松下電器 T10P45A6の高域特性は約11kHz程度だと思いますが、年の
>せいで高音が良く聞き取れません。たぶん16kHzは聞こえて無いと思い
>ます。
とありましたが、このユニットはカーステレオ用のニアフィールドでバランスしているので今回のように低音がしっかりすると逆に物足りなく感じるのかもしれません。
ツイータ追加というより、ユニットを変えてみたいところです。
 また、これも好みの部類なので、このままでも十分という人も多いと思います。なので主観評価ということで結構かと思います。
 経験から言えば小口径は低音こそ出ませんが、そのためか中高音はかなり良い印象をもっています。これは、逆に低音が増えたので相対的にそう感じてる部分もあると思います。ただ、(低音は少し下がったとしても)もう少し明るい鳴り方が好みです。特にボーカルものはその方がいいです。

「外形寸法」
・ダクトがスピーカと離れているので試聴にはそれなりの距離が必要ですが、これは自分の現状からして問題はありません。
ニアフィールドにはきつい形状だと思います。

「外観を除いたその他」
・できればスピーカ端子はYラグがとめられるターミナルがいいです。
・後、ネジだと突き板になって大変なので接着がいいです。
売り物でないのなら何でもいいのですが、ターミナルにしたほうがいいと思います。

「音楽での印象」
幾つかのアンプと音楽ジャンルを聞いてみました。音圧が高いせいかアンプはあまり選ばないようですしD級アンプでも音は柔らかめで自分の好みでした。メタルコーンの音より遥かに好きです。
音楽はJazzとかが相性がよさそうに感じました。ただインストルメンタルや男性ボーカルまではいいのですが女性ボーカルはもう少し明るさがあったほうがよいように感じました。(高域があがると明るく感じます。)ちょっと高域にモヤがあるような感じです。

「総評」
総じて、非常に優れたエンクロージャに思いました。一番の難物の低音もJSPより上は出ています。
なのでエンクロージャとしては、「大変良い」だと思います。惜しかったのは中高音ののびでユニットが「良い」に近くなったことで、総合的には、「大変良い」と「良い」の中間ぐらいではないかと思います。
低音に関してはおっしゃるように良いユニットだと思います。

JSPは低音はともかく、中高音はわりと伸びていまして、音としてはaboさんのより明るい感じがします。多分TangBandのユニットだと思っています。
それにしても低音を出すほうが遥かに難しいことを考えると、JSPのエンクロージャよりはこのエンクロージャにユニットを入れたほうが早道に思えています。

1. TangBand W4-930SA(OEM) 10cm 6Ω/25W 70~20000Hz 3,680円/セット
3. Toptone F100A42-11 10cm 8Ω/30w 80~20000Hz 2,898円/セット

あたりは興味深いですが、他も試してみたいです。
低音は多少落ちても、中高域があがったほうがバランスすると思います。

というような感じ。
幾つか、細かい部分はあるが、大筋の筋は大変いいように思った。
特にJSP(に限らず)で苦労した低音の量感がすごい。それがあれば後はまだ改良すればかなりハイレベルになると思う。
ちょっと期待のabo-x。(^^)

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ado-x到着&試聴

aboさんから速攻で送ってもらった。m(__)m


がabo-x。
スピーカ口径は10cm。
エンクロージャ寸法は120*540*228である。
10Lぐたいの計算になるが、8cmのJSPが11Lであるので優秀。

並べると...

並んでないか。

JSPは正面は小さいが奥行きが長く、出っ張ってしまう。
一番上がエクリプス(タイムドメイン)、自作JSP8cm、ヴェロダインDF661。
秋月の(?)¥1500(ペア)の片側もあったりする。(^^!

形状としてはエンクロージャの最上部にスピーカ、最下部にダクト開口部がある。
なので設置としてはスタンドをつけて試聴位置にあわせるのがよさそう。
特にダクト位置が低いので床に直接置くと床の反射音が出てきそう。

元々のテーマが「小口径スピーカで低音は出るか?」だったので、低音の出ている
松下電器 T10P45A6 10cm 6Ω/35w
をつけていただいた。
これは1,200円/セットとのことでaboさんのコンセプトの「安価な小型スピーカー1個で如何に豊かな低音を出すか」に合致している。

試聴の最初はすごい低音に驚いた。50Hzは出ている感じ。16cmのバスレフに相当する。10cmとは思えない低音が出てくる。
JSPの8cmだと、75Hzぐらいで12cm相当ぐらいだと思う。10cmだとそうなるかもしれながいが容積も15Lオーバーなので10Lでこれはかなり立派といえる。
(小口径では低音は共振音なので大口径のような制動音にならないが独特の味わいがある。)
 大雑把には低音の量感は十分で、同じような容積であればJSPよりは上である。
音はバスレフより低域の伸びはある。ただユニットのせいか低音の量感に対して高音の量感が控えめなため、やや暗い印象を受ける。これはエンクロージャの原因ではないと思われるので好みでユニット交換でも対応できそう。
 共振音が多いのでスピード感というよりは情緒感があるようなジャンルに向いているような印象。
 直接、床に置いてしまったため音の抜けはいまいちだが、これはスタンドを用意しなかったのが悪かったわけでabo-xのせいではない。
 早くスタンドを作らないと...。


しかし、スタンドを作る間も惜しく、床置きのまま聞いてみた。

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aboさんとの出会い

いきなりaboさんが出てくるが、実はSetFSBの作者だったりする。
http://www13.plala.or.jp/setfsb/
多分、マザーのクロックアップでお世話になった人も多いのではないかと思う。

しかしここからはマザーボードの話ではなくオーディオのお話になる。
そもそもの発端はブログに「小口径スピーカで低音は出るか?」というのを書いて、12-16cmが無難だよ...みたいな結論を書いた。
するとaboさんからメールをいただいた。
最近、スピーカのエンクロージャを自作されているとのことで、独自のものを開発されたとのこと。
基本は「共鳴管(QWT)付きバスレフ型スピーカー」らしいが、aboさんの独自工夫があるとのこと。
説明はご本人のメールから借用しちゃって...

スピーカの構造は従来の雑誌やインターネットに記載されている一般的な共鳴管型と同じですが、
考え方を少し?変えることにより吸音材を入れなくても共鳴管型特有の癖も無く豊かな低音を響かせます。

とのこと。
さらに凄いのは

今回のコンセプトは安価な小型スピーカー1個で如何に豊かな低音を出すかをテーマにしましたので、スピーカーボックスも小型で、スピーカーユニットも安価なものを集めてみました。

といいことだらけ。(^^)
で、「共鳴管(QWT)付きバスレフ型スピーカー」はあまりに長いので名前を考えた。
aboさんのエンクロージャなので「abo-x」。
意味不明だが作者名があり、エンクロージャっぽい名前ではある。
尚、本人に断り無く銘銘したため今の段階ではaboさん本人も知らなかったりする。(^^!
まあ、怒られないとは思うけど。

というので試聴用にお借りすることにした。

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小口径スピーカで低音は出るか?

フルレンジの8cmのものは低音が出るのだろうか?
最終的には「出にくい」というのが一般的な結論になる。

はfostexのFF85WKの特性である。(Boxに入れた場合)
スピーカにはfoという「最低共振周波数」がある。
ここが単品で低音が出る限界と思えばよい。これは色々な要因で決まるが、大雑把には「コーンの重さ」みたいに考えるとわかりやすい。
8cmだと、一般的には100Hz近辺になってこのスピーカは115Hzである。
(水色のインピーダンスにピークがある部分がfo)

では8cmだと20Hzは出ないか?といえば-30dbぐらいで出ている。
当然だが1Hzの電圧をかけるとスピーカは1Hzで振動するが、これだと例えば200Hzの1/1000になると考えればよい。
ではブースタで1000倍するとフラットになるかもしれないが1Vで駆動していたものが1000Vになって非現実的である。
まあ20Hzというのは極端なので50Hzほどを狙えばいいような気がする。これだと30倍ほどで済むがそれでも微妙。
またストロークを考えると、例えば16cmの1mmのストロークと等価の音圧を得るには8cmだと(面積なので)4mmのストロークになり、現実性に乏しい。

それ以外にエンクロージャで共振を利用する方法がある。共振は特定周波数が共振増幅される。バスレフ型が代表的だが、他にもバックロードホンなどいろいろ工夫されている。
この低音は「共振音」なので制動がゆるくキレはそんなに良くないが量感は得られる。共振音は制御が難しい反面独特の味わいがある。
個人的には制動が強い低音よりは聞いていて疲れないためよいように思う。
このエンクロージャでは50Hzの部分にディップがあるがそこがバスレフ共振部分でうまくつながっている。
しかし例えば16cmだとこうなる。

バスレフでは、ここまでの低音は出ない。

つまり小口径で低音を得るには...
・foの低いものを選ぶ
 これをやるとコーンがメタルなどの重い材質になり能率が悪化する。そのためパワフルなアンプで駆動することになる。
 一般的に巨大マグネットで駆動するため制動がきつく歯切れの良い音がする。
 コンポで小型のスピーカのものはこのタイプが多い。

・バスブーストする
 これはアンプで「味付け」してしまうので好ましくはない。但し安上がりで効果も大きい。
 特にフルレンジ1発は継ぎ目がないので、6db/oct程度のゆるいスピーカと逆の補正をかけるとそう不自然には感じない。
 但しアンプの能力で限度があるのと1度はスピーカの特性を測定しておいたほうがよい。(これはマイクとPCで測定できる。)
 一般的にはスピーカとアンプが切れなくなるのと、補正の部品で音は劣化するため嫌われるケースがあるが、知っていてそれなりにやれば効果的に思う。
参考1)PST方式
 これはスピーカ自作の大御所長岡先生の方式。スピーカに補正フィルタを入れる。
恐らく上と同じくフルレンジだとこれをやっても劣化は極小になる。
 スピーカの独立性は高くなる反面、大きなエネルギーを制御するし部品も高額になる。ネットワークと同じ部品でよい。
参考2)アコースティックエアー サスペンション
 吸音材を盛大に入れ、やはりネットワークで中・高音をCutする。つまり、中高音のところをカットするので全体的には能率が下がるため低音との効率差が少なくなる。

・エンクロージャを工夫する
 つまりは共振周波数でかせぐ。これは方式がいろいろ考えられているが、面白いと思ったのはJSPの方式。
 これはバスレフの共振周波数より下に同程度以上の音圧で共振帯域ができる。
 バスレフなどでは、ダクトの共振周波数は計算で求まる。細く・長くすると共振周波数は下がるが同時に量感も下がるので適当なところがある。計算してみるが最後は聞いてあわせる場合が多い。自作のメリットかも。
 JSPでも計算式があるが、バスレフより下を狙っても量感が得られる。また、バックロードホンほど構造は複雑ではないので工作は簡単にできる。
 共振周波数はあまり欲張らないほうが成功する。
 ただ、エンクロージャは小さくなるわけではなく、通常容積より大きくしないとこれが成立しない。(8cmでも10-13L必要。あまり大きくてもNG。)
 バックロードホンも同様で、決してエンクロージャが小さいわけではない。
 但し、これらは共振部分で「メーカにはない味わい」をもっている。

 結論からすると、最初に作るのなら8cmはやめた方がいいと思う。
 エンクロージャは8cmで工夫しても小さくはならない。(小さくすると効率を落とさないと低音が出ない。)
 無難なのは12cm-16cmでバスレフで作れば失敗は少ないように思う。
ただ、そうやると「当たり前」っぽい音になるので、他の手法を取り入れるのは面白いとも思う。

注)その後の考察
どこまで求めるか?であるが50-60Hz程度まではフラットに出てほしいものとする。できればフルレンジ1発。3wayなら別の考え方になる。
周波数特性を測定されて掲載されているものは、聴感で書いてあるよりは定量性があって齟齬が少ないと思う。
それで調べたものと自作の場合で
・8cmで調べると
 塩ビ管のダブルバスレフ+ホーン
http://jizounokimagure.at.webry.info/200706/article_1.html
あたりは凄い。なので設計でできるが難易度は相当高いと思う。
 次点として8cmのJSP方式やバックロードホンで10L近辺の小型のものは、バスブーストすればそれなり。バックロードホンは大型にすれば、良好になる気がするがJSPは大型にするとこれまた成立しなくなるので「適当な大きさ」が必須。バスブーストも前に書いたが限度があって低音だけを極端に出すとダイナミックレンジの関係で歪みが多くなってしまう。実用的なのはこのあたりではないかと思う。
 まずは、それなりのユニットを使う必要があるため安くはないし、思うほど小型ではない。
・10cmの場合
 8cmに比べてエンクロージャも大型にしなくてはいけないがユニットの選択範囲も多くて8cmよりは難易度は低い。QWTのabo-xや大型のTQWTのような共鳴管なら出る。ただ思うほど小さくはない。恐らく、JSPやバックロードホンでもそれなりの容積があれば出ると思われるが、小型エンクロージャではなく15-20L程度(かそれ以上)がどれも必要に感じる。ダブルバスレフは想像ではあるが、同じようなサイズで実現できるかもしれない。ただ設計パラメータが多いので難易度が高いと思う。
 JSPは構造が単純で製作しやすいが、容積やユニットに敏感な印象。バックロードホンは製作が面倒(楽しいともいえる。)共鳴管は、構造もシンプルだし失敗が少ないような気がする。(ややでかい。)
 鳴り方は構造によって結構違うのでどれがいいとは言い切れないがバックロードホンぐらいが無難な気もする。といいながら共鳴管が好きだったりするが...。

 自作するのならやはりちゃんとデータやユニットを公開しているのを参考にしてそれを改良したほうが良い。聴感は人によって表現が違って全然あてにならない。

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フルレンジか3wayか?

安易にスピーカの自作を勧めてしまったが、そもそも「じゃあどんなものを作るのか?」は最初は全くわからないように思う。

一般的な構成としては
・フルレンジ1発
・2wayなり3wayなり
という構成が考えられる。

個人的には「フルレンジ1発」をお勧めしたい。せいぜいが、足りない高音を補う2wayまでが無難に思う。
理由は単純でネットワークを入れると
・ネットワーク設計が難しい
 実際にスピーカを複数つけると周波数特性は改善するが、「つながり」が問題になる。
 もしある一定の音量で聞いている場合はある程度はつながるが、例えば「今日は小さめで流そう」と考えると不自然に感じる場合がある。これはスピーカそのものの能率が異なるためでアッティネータで調整はされある程度以下にはなるが、連続性はやはり失われる。
 同じく、どこまで気にするか?はあるが定位も複数だと甘くなる。(点音源から遠くなるため。)
・ネットワークでロスが出る
 オーディオでは(これまたどこまで気にするか?だが)部品を足せばその分劣化する。
 つまりネットワークに採用する部品で音は劣化する。なのでそこそこのグレードになるが、そう安価なものではない。
となる。

反面、フルレンジ1発というものにすると
・口径はせいぜい16cmまでになる
 それ以上になると低音は出るが高音が出ないため2way以上になる
・小口径だと低音が出ない
 一般的には低音は小口径では出ない方向になる
というデメリットがある。
ただ個人的はフルレンジ1発は「まとまりがよく」「自然な音」がする。
また自作派でもエンクロージャはいろいろ工夫するが、圧倒的にフルレンジ1発の人が多い。
一方メーカのものは2wayなり3wayが多い。
ユニットを変えながら膨大な実験をできればともかく、自作するのであればフルレンジ1発の方が失敗は少ないと思う。

結果的には、8cm~16cm程度のフルレンジのユニットが無難といえる。

もし物足りなくて補うにしても、積極的に継ぎ足すのではなく「足りない部分だけ補う」ようなやり方の方が自然で失敗がない。

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スピーカかアンプか入力か?

良くオーディオの投資バランスの話がある。
スピーカかアンプか入力か?であるが、これも人によって正解は違うのだろう。

個人的には「スピーカ」だと思う。
アンプでも音は変わる。ただ、経験的にはスピーカほど変化はしない。

人間にたとえるとスピーカ=声であり、声帯=ユニット、口の形状=エンクロージャみたいな感じになる。
例えばAさんの声とBさんの声がわかるように、スピーカの音にも独特のものがある。

アンプはその制御で人間の脳&筋肉かもしれない。
例えば同じAさんでも若い時と年を重ねた場合では、声も微妙に変化する。
若い時が必ずしも時がいいというわけでもなく「味わい」からすると年を重ねた方が良い場合もある。落語などは雰囲気とあいまってベテランの声の方がよかったりする。

正解はともかく一般的に好まれるのは
○声でいけばはっきりしている=例えばアナウンサのような声
 スピーカで言えば全体的にバランスよく出ている。歯切れが良くクリアー。
だと思う。まあ実際には、これは声帯とか口の形状より鍛錬によるものかもしれないが、あくまで音変化要素の比喩としての話。
 アンプでも変わるが、何も味付け(イコライザなど)しなければ最近のアンプであれば周波数特性も良くて(よほどひどいものを除けば)スピーカほど大きくは変化しない。

なのでスピーカの方が投資効果は大きいのだが、ここからが問題で¥をかけると良いか?みたいな問題になる。
一般論としては、これは正しいといえるが、必ずしもそうはいえない。
問題なのは、やはり「自分が理想とする音をぶれないで持っている」かどうか?にかかっているような気がする。

例えば、自分はピュアオーディオマニアでもなく、個人的にはBGMとして聞く場合が多い。短時間だと歯切れの良いシャープな音は良く感じるが、長時間だとこれは逆に疲れてしまう。柔らかい・やさしいというのは逆の音の傾向になる。
実際、多くの最近のコンポは小型で歯切れが良くシャープな音で作ってあるものが多い。しかし昔ラジオから流れたSP盤のJazzが魅力なら全く違う傾向の音になる。

言いたいのは
・スピーカの方が音は顕著に変化する
・投資というのは金額ということではなく時間でもよい
 例えば、いろいろなものを根気よく聞いて回るのもいいし、現実は難しいだろうから改造したり自作するのもいい。
 その上で「もっとこうならいい」に投資していけば理想には近づく
という意味で、金額の単位も問題ではないように思う。
特に、市販で気に入ったものがない場合もそうだが、そうでなくても自作はお勧めに思う。
少なくとも
・自分で好きに改造できる
・投資金額も予算によって調整できる
・やっていると対策vs効果が経験できるので自分好みになっていく
と思う。但し時間はかかるし、最初はあまり外観を気にしないで実験風の方が良いとも思う。

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